2013年 04月 24日
普段使いのダッチオーブン
先日、ダッチオーブンを購入しました。
薪割りの事業をスタートさせるにあたって、野外で調理をする機会も増えるだろうと思ったのがきっかけですが、毎日外で飯を食うわけでもありませんし、家のIHクッキングヒーターで普段使いを始めてみたら、存外にこれが楽しいという事に気がつきました。ダッチオーブン初心者として気がついたり感じたりしたことを素直に記しつつ、実際に作った家庭料理などを紹介していこうと思います。
よく知られているように、ダッチオーブンは本来屋外で調理をするのに適したものです。台所での使用を前提に、ダッチオーブンを改良したものにキッチンオーブンと呼ばれる器機があり、コンロで使いやすいよう底面を平らにし、ホーロー加工したル・クルーゼ社の鍋は世界中で愛用されている。
はっきり申し上げれば、家で使うオーブンという意味ではル・クルーゼのほうが総合面で優れています。デザインも実に良い。ただお洒落なだけじゃありません。
では、なぜ今ダッチオーブンなのか?
それは、ダッチオーブンに内在している、他のオーブンや鍋全般にくらべて大きい欠点が、そっくりそのまま利点にもなりうるからです。では、ダッチオーブンの欠点とは何か。
1.重い。
重いです(笑)。本体も重いが、蓋も重い。誤って台所から落としたら、足の指とか骨折れるんじゃないかな。マジで。
しかし、それをいうならル・クルーゼだってそれなりに重いですよね。それより、この重厚な鉄の蓋を使った、他の鍋では得られない密閉性による加圧調理は魅力的です。食材そのものから出る水分が行き場を失うことによって可能となる、無水調理も特筆していいでしょう。他のキッチンオーブンも同じ魅力がありますが、ずっと重たいダッチオーブンでは、その魅力もずっと重たい。
何より一番の魅力は、鍋に厚みがものすごくあるため、温度変化が少なく鍋が均一に温まること。これは肉を焼いたときなんかにホント実感することで、表面がカリッカリに焼けて中はジューシーといった、肉厚の料理が比較的簡単にできます。ホーロー加工されているル・クルーゼのほうが勝っているように思われがちですが、むしろダッチオーブンのほうが焦げ付きも少なく感じます。
2.そのままでは使えない。
中華鍋などもそうですが、通常のダッチオーブンは買ってきてそのままでは使えません。めんどくさっ(笑)。金出して買ったのに、使えない鍋ってどうなん?
買ったばかりのダッチオーブンは、普通“シーズニング”と呼ばれる一連の作業を行う必要があります。これは、意図的に鍋の表面に四酸化三鉄の黒錆皮膜を発生させることで、鍋の防蝕を防ぐ役割があるのですね。ホーロー加工はもちろん、ステンレスでもないタダの鉄の塊がダッチオーブンの正体ですから、これをやらないと一瞬で錆びます。サビがついた飯は不味い。
おまけに、使いはじめた後も結構メンテナンスが大変だとよく言われているのは、噂程度でもご存知の方が多いでしょう。洗剤で洗っちゃダメとか。じゃあ何で洗うんだよっ!って話です。
実は、私もこうした噂をきいていたのが、今までダッチオーブンを敬遠してきた大きな理由でした。洗剤で洗わないとなんか汚いと思いませんか?
結論から申し上げると、ダッチオーブンは汚くありません(当たり前)。洗剤を使わなくても、簡単にキレイになるのですね。あと、これはどの本にも書かれていないこととして、洗剤を使ってはいけないという通説も、なんか違うんじゃないかなあと私自身は思っているのですが、これはもしこのブログが続くなら(笑)、折を見て指摘したいと思います。
初回につき長くなったかもしれません。これから、ダッチオーブンと、それからダッチオーブンと姉弟みたいな関係にあるスキレット(フライパンの機能に特化したオーブン鍋)を、野外ではなくキッチンでガンガン使った料理のブログをスタートさせます。よろしくお願いします。
by ANB27281
| 2013-04-24 08:51
| ダッチオーブン・スキレット