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はじまりのとき

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絢香さんの最新アルバム「The begining」お勧め!








絢香さんの復帰作となった「The beginning」。アルバムに伴う全国ツアー「LIVE TOUR 2012"The beginning"〜はじまりのとき〜」を、大阪城ホールまで観に行ってきました。普段は洋楽のハードロックとかヘヴィメタルといった、うるさい音楽(?)ばかり聴いているのもあって、少し緊張しないでもありません。




折しも天神祭・花火大会当日と日程が重なった大阪市内は、日中からいつにも増した熱気に包まれていました。宿泊先のホテルニューオータニ大阪は、大阪城ホールと目と鼻の先だからでしょうか、ロビーのピアノが夕方から「I believe」を演奏して、この地元ゆかりの歌姫の復活を心から祝福している。そんな印象を受けました。



定刻を少しすぎた会場で、ステージはアルバムの核心と言ってもいい「The beginning」からスタート。ヘヴィメタルとかだと、臭いおっさんが無意味に「ウォー!!!」とか言っていきなり会場が総立ちになるじゃないですかぁ?一言一言、噛みしめるように歌を紡ぐ彼女の声を、大阪の人人は座ったまま笑顔で迎えていて、何だか新鮮な気持ちになったりもします。










《泣いて 泣いて眠った

 目覚めた次の朝

 あなたが隣にいた

 全て満たされる瞬間

 目の前にある全てが

 消え去ってしまっても

 この瞬間があれば

 生きていけると信じられる》
(絢香「The beginning」より)










「今日は天神やろ?みんなこっちに来てくれたん?うれしいわ〜(笑)」




テレビに出演しているときはそういう印象が無いかもしれませんが、絢香は非常にMCが上手いです。大阪人と言ってしまえばそれまでかもしれませんか、会場を笑いをもって一瞬で虜にしてしまう。ファンも、そうした彼女の性格をよくわかっているのでしょう。巨大なホールで豆粒みたいにしか見えない彼女に対して、親戚の女の子にでも呼びかけるように「おかえり〜!」と声援を送り、絢香も「ただいま〜!」と応える。



「ヒロは元気〜?」




「・・・水飲むわ(笑)。・・・・・・元気やで(笑)」




「(笑)」






こんなに親しげなやりとりを通じて、ファンと絢香はアリーナ・スタンドとステージまでの長い長い距離を、ぎゅうぎゅう詰めのライブハウスみたいな親密感あふれる空間に変えてしまいます。「魔法使いのしわざ」だと思いました。





私はさほど音楽に詳しくありませんし、センスがある方でも無いのでよく分かりませんが、バンドの演奏と音響の良さも、特筆しておいていいのではないかと思いました。バイオリンや二胡の演奏で聴衆を魅了した土屋玲子さんや、最近だとSuperflyでの活動で安定した演奏を魅せてくれる、八橋義幸さんのギタープレイも、映像では確認したことがありましたが、実際に音を聴くと感動もひとしお。おまけに、そうした演奏と絢香の歌声が、「音が悪い」と定評がある(?)大阪城ホールのような巨大な会場とは思えないほどしっかりと楽しませてくれる。PAに携わった方は大変だったと思います。ポップスの世界ではあれがスタンダードなのか?ヘヴィメタルではちょっと考えにくい気がします←しつこい?(笑)






最新アルバムのライブツアーなのだから、当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが、ステージはアルバムをほぼ全曲カバーしつつ、絢香のMC・・・いやあれはおしゃべりというべきか(笑)と、ファンの間で「ジャパネット絢香」と呼ばれる、ツアーグッズのPRタイムをおりまぜ、気がつけば3時間という長丁場になりました。私はセカンドアルバム「Sing to the Sky」を高く評価していて、それに比べるとさすがの復活作も少しトーンダウンかなと思っていましたが、それは大きな誤りだったと気がつきました。ライブ演奏で聴く彼女の最新作は、躍動感と自信に満ちあふれたすばらしいナンバーばかりだったからです。結婚と、それから闘病という、人生の岐路を迎えた彼女は、辛いことも多いと想像しますが、非常に前向きなエネルギーで包まれています。ただ歌が上手いだけとか、ちょっと才能があるだけとか、そのような小手先の力だけではどうする事もできない、若い女性としての健全な魅力が彼女にはある。会場は、20代の女性がもっとも多かったですが、30代や40代の男性も多く、たまたまですが私の横は50代の夫婦(カップル?)だったという事実も、絢香が幅広い世代から支持と共感を得ている証左とも言えます。










《見上げた空には
 雲の隙間に わずかな青

 小さな希望のよう
 気づけたことが 嬉しかった

 うまくいかない事だってある
 立ち止まって空を見上げて

 未来の僕は夢を叶えたかな?
 そして新たな夢持ってるかな?
 誰かを強く守っているのかな?
 そこまで歩いていくよ

 悲しみのない世界があるなら
 きっと喜びもないはず》
(絢香「そこまで歩いていくよ」より)







キャリアが長いアーティストでなくても、ブレイクしたきっかけの曲など「誰でも知っている定番の曲」というものが、あります。それは時にアーティストの誇りにもなるでしょうし、あるいは時に自分自身を苦しめることもあるかもしれない。絢香には「三日月」という、類い希なメロディと、世代を超えて心に訴える詩を持った“名曲”があります。




私などは、当然パフォーマンスのハイライトでこの曲が出てくるだろうなと予想していたのですが、ついにどこにも登場しませんでした。ネットなどを中心に「いくらなんでも『三日月』も『I believe』も演らないなんて・・・」という声も出ているようです。正直、私も会場を出るときちょっと思った。



しかし、先述したとおり、そうした「過去」をよりどころにする必要がないほどの力が、最新アルバムにはありましたし、絢香とバンドメンバーの眼差しは完全に「前」に向かっているのかもしれませんね。ちょっと頭が悪いので間違っていたら申し訳ありませんが、セカンドアルバムから「おかえり」が演奏された以外、ファーストアルバムやセカンドアルバムからは1曲も演奏されなかったはずです。



レコード会社も移籍し、アルバムもセルフプロデュースで再出発となった「The beginning」という作品は、タイトルも含めてもっと深い意味と彼女の決意がある、そんなことを感じずにはおれません。人生のターニングポイントを苦しみながら丁寧に糧としている、1人の女性が目の前に等身大の姿で現れてくれました。現在はもちろん、10年後どんな姿でどんな歌を聴かせてくれるのでしょうか。今後が最も楽しみな歌い手の1人です。
by ANB27281 | 2012-07-28 16:58 | ブログ

鳥取県米子市で営業する、スバル代行社長の個人的なブログです